向上を妨げる3つのワナ

仏教では、あなたの運命は、すべてあなたの行いによって生み出されたものだという因果の道理が教えられています。

善因善果
悪因悪果
自因自果

のシンプルなルールです。

ですから、悪い結果がきたときに、自分の行いを反省することは、ぐんぐん向上できる大変善いたねまきで、すごく幸せになれるのですが、実際には大変難しいことです。

なぜ反省しようとしても、反省できないのでしょうか。

実は、自分のたねまきを反省しようとしても、自ら反省できなくして向上を妨げてしまう、3つのワナがあります。

自分の行いを反省するかわりに、以下の3つを思いついてしまうのです。

1 不可抗力
2 結果
3 善い行い

1つ目のワナ「不可抗力」

1つ目は「不可抗力」です。
例えば、こんなミスが生じたのは、パソコンが急に故障したからだとか、急に道が渋滞したからだ、あの人にこう言われたからだと思います。

よくありますよね。

でもパソコンや渋滞、他人の発言は、自分の行いではないので、これぞ「ナワをうらむ泥棒」です。

そういう場合は、パソコンが故障したたねまきや、渋滞に巻き込まれたたねまき、あの人にこう言われたたねまきを反省しなければ、同じ状況になったときにまた同じミスを繰り返してしまいます。

2つ目のワナ「結果」

2つ目には「結果」を言います。

こんなことになるとは知りませんでした。
アラームに気がつきませんでした。
あのとき体調が悪くなりまして、という感じです。

これらは、1つ目の不可抗力よりも自分よりにシフトしているので、
「結構いいせんいってるんじゃないの?」
と思います。

ところがこれらは、自分の結果であって、原因である自分の行いではないので、そうなった時点では、もうどうしようもありません。

なぜ知らなかったり、気づかなかったりしたのか、
目覚ましのアラームは無意識のうちに止めたのか、
そもそもかけていなかったのか。

体調不良にいたった原因は何か、
という行いを反省して、気がつくようなシステムにしなければ次も結果は変わりません。

やはり同じ状況になると、同じ悪い結果が来てしまいます。

3つ目のワナ「善い行い」

3つ目は、「善いたねまき」のせいにしてしまう、ということです。
これは、最も恐ろしく、意外とよくある誤りです。

例えば、
「こんな悪い結果になったのは、相手に親切したからだ」
「転んで怪我をしたのは、いつもより早起きしたからだ」
などといいます。

転んだのは、早起きが原因ではなく、不注意が原因ですよね(笑)

善因善果
悪因悪果ですから、
悪い結果につながるのは、悪い行いです。

当然ですが、善い行いではなく、悪い行いを反省しなければなりません。

善いたねまきのせいにしていては、反省の結果、
「こんなことなら早起きしなければよかった!」
「もう親切しない!」
みたいに善いたねまきをしなくなってしまい、ますます不幸や災難に見舞われます。
恐ろしいですね。

これら3つワナを乗り越えて……

このように、反省向上しようとすると、
1 不可抗力
2 結果
3 善い行い
が気になってしまい、なかなか自分の行いが悪いと思えないので有効な反省ができないことがよくあります。

こうして、反省の深さゼロ
無反省レベルにとどまり、同じような不幸や災難が、次から次とやってきてしまうのです。

難しいことですが、これらのワナを乗り越えて、自分の悪い行いを反省・改善していくと、ぐんぐん向上して自分にやってくる運命が幸せへ幸せへと変わって行きます。

しかも、長期間続けると、その結果、向上度合いも幸せ度合いも大きく変わります。

善因善果
悪因悪果
自因自果

因果の道理を信じて、廃悪修善、共に聞法精進させて頂きましょう。

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