自己中心を脱して好かれる方法

自己中心的な考えを脱して、みんなから好かれるには、どうしたらいいのでしょうか?

仏教では、自己中心的な人を我利我利亡者といわれます。

我利我利」とは、我が利益、我が利益とあるように自分のことしか入っていません。

「自分さえ幸せになれば、人はどうなっても構わない」ということです。

つまり、こんな自己中心的、我利我利の考えを持っていると、人から嫌われ、孤独で貧しい人生になってしまいます。

そこで、この我利我利を脱して、人から好かれ、豊かな人生になるには どうすればいいかということです。

我利我利亡者の特徴

あなたも、自分のことしか考えていない、自己中心的、利己的な人を見たことはないでしょうか?

我利我利の人には、こんな特徴があります。

口から出るのは、自分の都合や自分の自慢ばかり。
これは単純な我利我利亡者であり、要するに「子供」です。

さらに、我利我利亡者がそのまま大人になると、周りの人の言葉を表面的にまねするためか、相手に配慮したようなことも言うようになります。

ところがそれはやはり、その方が自分に都合がいいか、もしくは見返りを期待して言っているのです。

そして
「それのどこが悪いんだ、みんなそうじゃないか」
と思っています。

それというのも、我利我利は言葉の問題ではなく、心の問題なので、言葉では相手をいたわっていても、結局自分の都合のいいように誘導したいというオーラがにじみ出てしまうのです。

我利我利の人は、基本的に時間に遅れがちです。

なぜなら、ぎりぎりまで自分のことをやっていて、遅れてしまうのです。

それは、相手に迷惑をかけるということよりも、自分のことを優先している現れです。

そんな人が遅刻、その他の失敗をした時は、どうでしょう。

「申し訳ございませんでした」
と素直にお詫びすることはできません。

相手にどんな迷惑をかけたかは考えないのです。

だから、
「自分にはこういう理由があった。」
「仕方がなかった」
と自分の言い訳ばかり考えて
「申し訳ないんですが、
これこれこういう理由が……」
などと言い訳します。

ますます相手の腹を立てさせることでしょう。

我利我利亡者の自覚は?

我利我利亡者は、他人から見ればすぐ分かるのですが、自分では分かりません。

自分がどういう状態なのかも分からず、それのどこが悪いのかも分からず、どうすればいいのかも分かりません。

だから、自覚症状のない、裸の王様のようなものです。

周りの人は、大人ですから、誰も教えてくれず、不幸は不幸を呼ぶのです。

あなたは全く心配ないでしょうか?

では、我利我利のどこがいけないのでしょうか。

それは、我利我利の本人が不幸になるからです。

まず人間関係はぎくしゃくして、うまくいきません。
人から嫌われます。
もちろん恋人にも恵まれません。
家庭不和になります。
商売をしても売れませんから、基本的に貧乏になります。

しかも、本人は気づいていませんから、努力するにも、自分のことばかりです。

我利我利である限り、努力すればするほど、嫌われて、孤独で貧しくなっていくのです。

そして、自分は頑張っているのに、どうしてこんなに不幸なんだろう、きっと周りの人のせいだと、他人を恨み、呪う人生になってしまいます。

こうして、自分の我利我利に気づき、それを変えない限り、一生苦しみ続けなければならなりません。

我利我利を克服する方法

では、一体どうすれば、我利我利を脱することができるのでしょうか。

それは、これ1つで解決です。

「相手の立場に立つ」こと。

これで、孤独で貧しい人生が、豊かな人生に一変するのです。

そう言われても、我利我利の人は、
「相手の立場に立つ」
ってどういう意味?
と思います。

我利我利の人の思考パターンは言ったりやったりすることを、自分の感情からスタートしているのです。

自分がこう言いたいと思ったことを言い、自分がこうしたいと思ったことをやるのです。

それに対して、相手の立場に立った自利利他の人は、相手の感情からスタートしています。

例えば日常会話でも、2人の人が会って、
「今日は暑いですね」
と言ったとします。

我利我利の人は、自分が暑いと思ったから言っただけです。

ところが、相手の立場に立っている人は、相手が暑そうにしていたら言いますが、そうでなければ、言いません。

暑い部屋などであれば、相手の立場に立っている人は、きっと相手が暑そうにしているので、クーラーをつけてあげようと思って声をかけているのかもしれません。

我利我利の人は相手がどう思っているかは考えず、自分が暑くてクーラーをつけたいから「暑いですね」と言っただけです。

同じことを言っていても、我利我利の人と、相手の立場に立っている人は、自分の感情から出発しているか相手の感情から出発しているか大きな違いがあるのです。

ところが、たいてい言うことは同じになりません。
同じ車を売っている人でも、我利我利の人は、
「この車はいいですよ、私が苦労して開発した、新型エンジン搭載ですよ。」
と自分の苦労や商品の特徴を言いがちです。

相手の立場に立っている人は、
「あなたは、海沿いの道を風を切って走りたくありませんか?」
と、その新型エンジン搭載の車で、相手がどんな幸せを感じられるのかを説明します。

「私が苦労して開発した、新型エンジン搭載ですよ。」
「あなたは、海沿いの道を風を切って走りたくありませんか?」
この2つでは、後者の方が買いたくなりますので、やはり我利我利の人は、努力しているのに貧乏になってしまいます。

後者は、相手の立場に立っているが故に、自分が恵まれてゆくのです。

相手を幸せにすることによって自分が幸せになる自利利他なのです。

我利我利になる理由

では一体なぜ、私たちは、我利我利になってしまうのでしょうか。

それは、欲の心の本性が我利我利亡者だからです。

私たちは、欲や怒り、愚痴などの煩悩でできている
煩悩具足の凡夫」です。
煩悩」とは、私たちを煩わせ、悩ませるもの
具足」とは、できている
凡夫」とは、人間ということです。

ですから、本来我利我利の、自分の心に任せていたら、不幸になってしまいます。

人間は、生まれつき、心に任せたら苦しむようにできているのです。

相手の立場に立つ方法

では、相手の立場に立つには、どうすればいいのでしょうか。

それは、ここまで説明しましたように、自分の感情ではなく、相手の感情からスタートするのです。

そして、相手の苦しみをなくして相手の望みを実現するのです。

その為の第一ステップとして、まず、相手の感情を知らねばなりません。

その為には、日本では
「相手の気持ちを察する」
という比類なき超高度なスキルが必要になるのですが、いきなりそこまではできません。

ですから、分からなければ
「何かお困りですか?」
などと単純に聞きましょう。

また、日本では直接聞いて本音が出るとは
限りませんので、
「聞く」と同時に「察する」など、
やはり高度なスキルが必要になるかもしれません。

それでも最初は難しいことはできませんので、聞くのが大切です。
聞いているだけで仲良くなれること請け合いです。

お互い、相手の立場に立って、我利我利を脱し、幸せになりましょう。

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